DJ♥ネグリジェのバカサガ PART23

PART23は、店主が入院中出会ったDiploを道案内にゲットーベースという辺境に分け入った2006年秋?冬をリワインドします。

※記載事項に間違いがありましたらどしどしご指摘ください。

今日リワインドするのは2006年秋、俺が入院中Diploにヤラれまくるところからです。

Diploの名前を最初に知ったのは月並みだがM.I.A.の1stだ。例の「Bucky Done Gun」ね。

M.I.A.のアルバムを聴いたのも入院中。AGOくんが差し入れてくれた文化デリックの『ポップ・カルチャー年鑑』の中で絶賛されてたから。で、すぐに「Bucky Done Gun」が耳に止まった。てか聴き覚えがあった。2005年かかりまくってたからね。

だから、バイレファンキ(バイリファンキ、ファンキとも)というブラジル発のクラブミュージックを知ったのもその時だ。で、どうやらそのファンキを世界的に広めたDJがDiploらしいということも分かった。

まぁいまの件には諸説あって、たとえば日本ではスマーフ男組のコンピューマが何と2001年に田島貴男のラジオ番組『バースト!』の中でファンキを紹介している。だが、その頃日本でファンキが局地的にでも流行ったなんて話は聞いたことがない。

M.I.A.のアルバムと同じ頃(2005年春)にドイツのエッセイというレーベルから出たファンキの定番コンピ『Rio Baile Funk』はどうか。M.I.A.のブレイクに便乗して発売したわけではなさそうだが、「Bucky Done Gun」のシングルでのリリースは1月。ブレイクは予想できたかもしれない。

>それより先、2004年にUKのミスターボンゴというレーベルから出たコンピ『Slum Dunk Presents Funk Carioca』には、M.I.A.「Bucky Done Gun」の元ネタになったDeize Tigrona「Injeçao」が収録されている。

いずれにしてもM.I.A.はDiploの作品やDJを聴いて「Backy Done Gun」のプロデュースを発注し、結果この曲がバイレファンキという辺境音楽を満天下に知らしめる役割を果たしたわけだから、Diplo布教説が最有力かと。

>あ!ホントだ。「Pull Up The People」。知らなかった。てか、ハゲのオッサン変名大杉w RT @zookie_xlntz: 1stリリース時点ではディプロにばかり目が行って、スウィッチも参加してる事に気づかなかった。A Bruckerがスウィッチだった。

そうするとSwithとDiploを引き合わせたのはM.I.A.だったの?DiploはM.I.A.棄ててハゲのオッサンに走ったのか!w

Diploとファンキが気になった俺は、アマゾンで先の『Rio Baile Funk』シリーズや『Slum Dunk Presents Funk Carioca』などファンキのコンピを何枚か注文し、2006年に出たディプロのミックスCD『FabricLive. 24』もOSUGEEEの店で取り寄せてもらった。治療も本番に差し掛かり、ホントはそれどころじゃなかったのに。

アンタマも露骨KIT、やけのはら、betapanamaなど日本人DJによるファンキのミックスCDを差し入れてくれた。11月にはブラジルのファンキDJ Marlboroが豊橋などでプレイした。日本におけるファンキのピークはこの頃だろうか。短いブームだった。

実は俺もファンキにはすぐ厭きた。だがDiploのミックスCDは厭きなかった。こちらはファンキは意外に少なめ…どころほとんど入ってなかった。彼は古今東西のベース/エレクトロミュージックをシームレスにミックスしていた。いままで聴いたことのないスタイルだった。

ちなみに、Diploの『FabricLive. 24』と2007年に出たSpank Rockの『FabricLive. 33』はレコードのA面/B面のような関係にある。もちろんわざとそうしたんだと思う。聴けば一発だけど、曲目リスト見て分かる人もいるかな。

Diploはその頃ベースのDJと呼ばれていた(今もか)。こっからがまたややこしいんだけど、とりあえず俺の解釈を先に書く。ベースとは要するにゲットーベースのことだ。

ゲットーベースとはバイレファンキ、ボルチモアブレイクス、ゲットーテックの総称だとひとまずは言っておく。これらの辺境音楽は発祥地もスタイルもBPMもまるで違っていたが、いずれも80年代のマイアミベースの影響を強く受けながら発展したという共通項を持っていた。

80年代90年代にベースと言えばそれはマイアミべースのことだった。あるいは親戚のアトランタベースもそこに含まれた。ほらややこしくなってきたwだがマイアミベースにも実はルーツがあって、それは80年代初頭のエレクトロだ。

ここで言うエレクトロってのがまた面倒なことにいまのエレクトロとは意味合いが違って、とりあえずはAfrika Bambaataaが押し進めたことで知られるエレクトロヒップホップを指すと思ってほしい。

だが、偉大なヒップホップのDJでもあったAfrika Bambaataaは、実はいまのエレクトロに多大な影響を及ぼしたKraftwerkやYMOのレコを好んでプレイしていたのだった。ふう?っ、だいじょうぶ?ついてこれてます?

Diploは元々はマイアミベースのDJだ。その後ヒップホップに転じ、DJのLow BudgetとともにHollertronixというプロジェクトを立ち上げる。その名を広く知られるようになったのは、2004年のソロアルバム『Florida』からってことでいいのかな。

『Florida』にはバイレファンキとマイアミベースを合体させた「Diplo Rhythm」という超絶ナンバーが収められている。Diploはこの頃すでにファンキという鉱脈を掘り当てていたわけだ。

つまりこういうことじゃないか。いつの間にか世界各地に散り散りバラバラになってしまったベース一族の親戚縁者たちを一堂に集めDJでつないでみせたのがDiploなのだ。そしてそれはたぶん、マイアミベースDJ出身の彼にしかできない仕事だった。

俺がよく言う韓流ベースというのも、Diploが再会させたベース一族の縁者にあたる。韓国のクリエイターたちは、どういうわけかTR-808でリズムを組んだマイアミベース直系のトラックを作りたがるのだ。謎。

ところがeraguruさんやAGOくんがよく言うベース(ミュージック)というのは、いま俺が呟いたベースとは由来も意味合いも違う…はずだ。

AGOxlntz 僕らが使う場合単純にジャマイカ由来のサウンドシステム仕様の音楽のことだと思います。そっから伝播してカタチを変えたもの諸々を総称してる感じですかねー

この種族の異なる2つのベースは、俺がDiploにハマった2006年には、まだ表面上では交わることはなかった。異種配合が進むのはもう少し後になってからと思っていたのだが…。

Switchおよびフィジェットハウスをどちら側に置くかでクラブ音楽史の見え方がまるで違ってくることに、呟きながら気づいてしまった。この問題はとりあえず保留。ここでは俺の中に2つのベースミュージックが存在したことを覚えておいてください。

俺は退院したら頂戴した募金の一部で入場無料のパーティーを開催しようと心に決めていた。逆チャリティパーティーだ。そこで鳴らす音楽はベースにしよう。とにかくブリブリの低音を爆音で鳴らすのだ。俺は何年かぶりに自分の核となる音楽に出会えた気がした。

俺は病室を抜け出し、電話でアンタマにパーティーの構想をぶちまけた。そういうわけだから静岡の方でもクルー用意しとけよと。もちろんeraguruさんAGOくんにも参加してもらうつもりだった。そん時は夜露死苦と2人にメールした。

そういうわけで俺は1日でも早く退院し、再びDJブースに立つ日を夢見て、辛い治療と退屈な入院生活に耐えた。気がつけば入院から早半年、2006年が暮れようとしていた。

(つづく)

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